おうるです。
タイプの違いを知れば、しんどい子育てがラクになる!という「性格統計学」をもとにしてカウンセリングをしています。
先日、とある子育てのパパママ向けセミナーに出席しました。
ソニー、ベイン・アンド・カンパニー、ウォルト・ディズニー、AOLなどを経て、アップル米国本社副社長 兼 日本法人代表取締役に就任、現在はリアルディア代表取締役社長という経歴の前刀 禎明さんがゲスト出演。
「子どもの学びが広がるワンダーラーニングとは」と言うテーマです。
とてもおもしろい内容だったので、ご報告です。
↓この書籍がメインテーマ↓本は大人向けです。
↓Amazon Unlimitedで読めるこの書籍にもセミナーで語られたエピソードが載っていました↓
先の見えない不安な現状
現在は2年続くコロナ禍、みんなが不安に思う状況です。
他にも VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)と言う世の中は、これからどうなるか分からないから不安。
これからは、それぞれの市場価値が求められるジョブ型雇用になると言われる不安。
最近話題になっているメタバースなど、技術がどんどん進む不安。
そんな中、前刀さんは 「世の中が変わるから自分も変わるのではなくて、自分が変わり世の中を変えていくんだ!未来を創っていくんだ!」 という人であれといいます。
変わっていく世の中に必死で追いつこうと変わるのではなく、変わる未来を自ら創っていく。
今の学校での試験には、必ず答えがあります。
その問題にたくさん正しく答えれれば偏差値が高くなり、いわゆる「いい大学」「いい会社」に入れる。
今までは、そんな道をみんな求めてがんばっていました。
でも世の中が変われば、基準が変わります。
今はいい大学、いい会社でも、数年後にはわからない。
そんな時代の変化の中、子どもたちにどういった教育を受けさせるのがいいのでしょうか。
そんな疑問を持っている方も多いと思います。
ラーニング・インテリジェンス
前刀さんは、これからは学び続ける知性「ラーニング・インテリジェンス」が大切だといいます。
学び続ける知性「ラーニング・インテリジェンス」とは前刀さんの造語です。
正解を求めるのではなく、自分なりに観察し、推測し、考える姿勢のこと。
ラーニング・インテリジェンスを養う過程、それは…
- 固定観念などから自分を解放すること
- 自らの個性を確立すること
- 今の自分に満足しないでリセット&リスタートを繰り返すこと
「〜であるべき」「〜ねばならない」という固定観念があると、視野が狭まり多様性がなくなってしまいます。
枠にはまらないと「自分はダメだ」と萎縮してしまう・・・。
その悪循環から抜け出すためには、画一的な価値観から解放されて、自分なりの視点を保つために、自分なりに推測して考える「学び続ける知性」が大切になってきます。
クリエイティブ・インテリジェンス
前刀さんが学び続ける知性とともに大切としているのは、創造的知性「クリエイティブ・インテリジェンス」。
学び続ける知性は姿勢や指針に近い概念ですが、創造的知性はそれを人生や仕事などあらゆる場面で実践するための力。
これはアメリカでよく言われる言葉だそうです。
これらの要素は、
- 物事をよく見る「観察力」
- 自問自答する「質問力」
- 仮説を立てて試してみる「実験力」
- 自分で一通りやったら今度は人に相談したり意見を交換したりする「相談力」
- こうして得た知見を関連づけて考える「関連づける力」
で構成されています。
このサイクルを回すことによって、自ら考え、選び取る力が「創造的知性」です。
特に「関連づける力」が大事だと言っていました。
学び続けることが大事、でも勉強嫌いな人は?
でも、いわゆる「勉強」が嫌いな子、いますよね。
勉強が嫌いという「学び続けること」に抵抗感がある子には「ワンダーラーニングでいこう」と言っています。
ワンダーラーニングとは、「ワクワクしながら学ぶ」ということ。
勉強が好きではない子にとって、勉強を「させられる」と余計につまらなく、絶対に続きません。
座学ではなく、人や物事を観察したり、興味のある場所に出かけたりを学びにつなげていく。
そうやって頭を動かしていくことでも、ラーニング・インテリジェンスを養うことができます。
今はワンダーラーニングの考え方のような学校のカリキュラムに沿っていない様々なことが学べるオンライン教室がどんどん生まれています。
勉強という偏った側面からアプローチではなく、子ども一人一人が持つ知性を伸ばすことができるというのは、ワクワクしますね。
前刀さんは、学び続ける知性「ラーニング・インテリジェンス」を養うために、以下のサイクルを回すことを勧めていました。
こうなりたいと言う欲求を持つ
↓
それに向けて努力をする
↓
そして達成して喜ぶ
↓
すると新たな欲求が出てくる
このサイクルを回していくことが、成長のエンジンとなり、ワンダーラーニングを支えるといいます。
多重知性という概念
セミナーでは、多重知性の概念について、説明してくれました。
私も以前、多重知性の本を読んだことがありますが、ちょっと難しくて中断してそっと本棚に(笑)
「知性」というと勉強ができるとか、博識とかそういうイメージがあると思うのですが、知性は8つに分類できるといいます。
- 言語的知性
- 論理・数学的知性
- 音楽的知性
- 空間的知性
- 身体運動感覚的知性
- 対人的知性
- 内省的知性
- 博物学的知性
これら全てが知性です。
人はそれぞれ違った才能を持っています。
その才能を生かすために、人と比較しないのが大切だそうです。
今までの偏差値社会では、勉強ができるという物差しで知性を測ることが多かった。
でも、それは「知性」のうちのたった1つの側面であり、偏差値で測れない優れた知性を持つ人はたくさんいるっていうことです。
勉強ができる子、運動ができる子、歌がうまい子、友達とのコミュニケーションがうまい子。
どれもその子の持つ優れた知性なんですね。
大人が子どものためにできること
前刀さんは知性や個性を伸ばしていくためには、「心と直感に従う勇気を持つ!」ことが大切であり、大人は「子どもを見守る、信じてあげることが大事」といいます。
大人は自分の価値基準で子どものやっていることを評価しがちです。
すると子どもは、大人に価値を押し付けられることで、心と直感に従うことができなくなります。
大人が示したことが、その子の知性を成長させるのに必ずしも合っているとは限りません。
大人の役割は、
- 子どもの興味の種まきをすること
- 子どもが興味を持ち、目標を持てたら、応援する環境を整備してただ待つこと
- 子どもが興味を持ったことを「どこがおもしろいの?」「どういうふうにおもしろいの?」と一緒に興味を持つこと
子どもは自分の好きなことを聞いてもらえるとうれしいから、ますますやる気になりますよね。
子どもが心と直感に従って挑戦していくことを続けていければ、その子の知性や個性は伸びていく。
さいごに
無理やりやらされて苦手を克服するよりも、自らやりたいと苦手を克服していく方がいいよね!
というわけで息子の「成長のエンジン」をガンガンに回せるよう、サポートすることが私の役目。
そのための環境づくりをしてあげたい、応援したい、そして見守っていこう、と改めて思いました。
↓この書籍がメインテーマ↓本は大人向けです。
↓Amazon Unlimitedで読めるこの書籍にもセミナーで語られたエピソードが載っていました↓
ちなみに前刀さん、性格統計学では「ビジョン」でした。
ビジョンらしい発言が散りばめられていて、ビジョンの親、お子さんを持つ方にはぜひ読んでもらいたい本です。